高根の舎Ⅱ 再生
居心地よく蘇った明治の古民家
当アトリエ の近くに建つ平家の古民家。当アトリエ同様、120〜130ほど前に建てられ、近年しばらく放置されていた。ご主人はこの物件を北杜市の空き家バンクで見つけたという。
古民家再生をどこに頼むか迷っていたご主人は、当アトリエを見学し、豊富な経験に基づく実績と周辺の環境整備のあり方に共感して、依頼を決められたという。
まずはケヤキの太い大黒柱を含む構造部分の大掛かりな修復に取り組み、天井裏の洗浄も行った。
家の顔となる玄関は、土間を奥まで広々と取って抜け感のある印象に。障子や襖ばかりだった民家建築の随所に壁を入れて、耐震性や機能性をアップさせた。ケヤキの一枚板を使った古い建具をあちこちに配して、古民家ならではの味わいのある風情を今に生かすことができた。
近隣の住民と助け合いながら家の周囲の木を伐採し、芝生や築山のある庭や広い畑を整備。ダイニングや縁側から眺める南アルプスなどの山々の眺望が最高だという。
再生前の写真…明治時代に建てられた住宅。しばらく住み手がおらず、家の四隅の柱は朽ちて沈み、屋根が湾曲して、あちこち老朽化していた。